腸内細菌とビタミンの関係について

腸内細菌にはビタミンを生成する役割もある

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ビタミン


腸内細菌は、私たちの生命を維持するのに欠かせないビタミンを生成するという非常に重要な働きを腸内で行ってくれています。しかし、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌が少なく、悪玉菌が優勢な状態の腸内環境では、ビタミンの生成がうまくいきません。腸内で腸内細菌によって生成されるビタミンは、ビタミンB群に属する栄養素とビタミンKです。

腸内細菌が生成してくれるビタミン類とそれらの主な働きについて詳しく説明をしましょう。

腸内細菌はビタミン製造工場の重要な働き手


私たちの腸内は、ビタミンの製造工場としての役目も担っています。食品やサプリメントなどでビタミンを摂取しなくても、この工場が正常に機能してくれてさえいれば、必要な分のビタミン(特にビタミン12やビタミンK)は、十分に供給されます。

腸内細菌たちは、さしずめビタミン製造工場の重要な働き手といえるでしょう。ただ、どんなに設備の整った工場でも、そこで働いてくれる人たちに問題があれば、製品はうまく作れません。例えば、有能な働き手が不足していたり、無能な働き手ばかりでは、生産性は向上しにくいでしょう。

悪玉菌の多い腸内環境は、ちょうど有能な働き手である善玉菌が不足していて、無能な働き手である悪玉菌がのさばっているような状況です。当然、そのような状況では、生産性が上がらず、ビタミンをうまく生成することができません。

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腸内細菌が作ってくれるビタミンのそれぞれの主な役割


ビタミンB2

三大栄養素(たんぱく質、炭水化物、脂質)のエネルギーへの変換を助けたり、これらの栄養素から体の材料を作るために重要な働きをしてくれています。不足すると、口内炎や口角炎、肌荒れ、にきびなどを引き起こします。

ビタミンB6(ピリドキシン)

たんぱく質をアミノ酸に分解したり、血液、神経伝達物質(セロトニンやドーパミン等)を作る際に重要な働きをしてくれています。不足すると貧血になります。

ビタミンB12

神経を正常に保つために重要な働きをしています。プロピオン酸の代謝に必要です。腸内細菌の中のプロピオン酸生産菌がなくては、合成できないビタミンです。善玉菌が多い良好な腸内環境では、活発に生成されるため、不足することはまずないとされています。

葉酸

ビタミンB12と互いに補い合って同じ働きをします。特に血液を作るために重要な役割を担っています。妊娠中の女性は特に不足しやすいので、積極的な摂取が推奨されています。

ナイアシン(ビタミンB3)

アルコールの分解に深く関与しているビタミンです。美肌を保ったり、脳神経を正常に機能させる働きがあります。

パントテン酸

コレステロールやホルモンの生成に関わっています。抗ストレスホルモンを生成する際のサポートを行っているビタミンです。

ビオチン

皮膚や髪の健康を保つために重要な働きをしてくれています。

ビタミンK

血を固める物質を作る際に必要な脂溶性のビタミンです。骨の健康維持を助けてくれるビタミンでもあります。

腸内細菌が生成しないビタミン


ビタミンB群やビタミンKは、腸内細菌が生成してくれています。善玉菌が優勢で腸内環境のバランスが良好に保たれていれば、これらのビタミンが極端に不足することはまずありません。

しかし、抗酸化ビタミンとも呼ばれるビタミンA、C、Eは、腸内細菌によって生成されません。抗酸化ビタミンは、文字通り酸化を防ぐためのビタミンです。腸内細菌の大半は、酸素のない環境で生息しているため酸化することがなく、わざわざ作り出す必要がないからと考えられます。

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