腸内細菌とストレスの関係について

ストレスが腸内の善玉菌が減らし悪玉菌を増やす

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ストレス


「万病の元」と言われているストレスですが、腸内環境もこのストレスによって多大な悪影響が及ぼされます。ストレスが腸内細菌の善玉菌を減らし、悪玉菌を増やしてしまい、腸内環境のバランスを崩してしまうからです。なぜそうなってしまうのでしょうか?

腸内環境はストレスに大きく左右される


腸は、自律神経によってその働きがコントロールされています。自律神経には、交感神経と副交感神経があり、交感神経はアクセル、副交感神経はブレーキのような役目を担っています。通常は、この2つの神経がバランスよく働いてくれているため、腸の働きも正常な状態を保てています。

しかし、ストレスがかかると、交感神経の働きが活発になり、逆に副交感神経の働きが抑えられるために、腸の働きも鈍くなります。腸の働きが鈍ると、消化活動にも支障が生じ、食べた物がうまく消化しきれずに大腸まで届きやすくなります。特にタンパク質が消化されずに大腸に届いた場合、悪玉菌の格好の栄養源となり、増殖を助長させることになるのです。

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ストレスで腸内の悪玉菌が増えると、逆に善玉菌は減ってしまいます。善玉菌が減ると、ぜん動運動の働きも鈍るため便秘を招きやすく、有害物質を含んで腐敗した便を腸内に長時間溜め込んでしまうことになります。悪玉菌にとってますます棲みやすい腸内環境となり、増殖が進み、さらに善玉菌が減ってしまう、という悪循環が生じてしまうのです。

ストレスホルモンで腸内の悪玉菌が増殖する?


ストレスがかかると、ストレスホルモンと呼ばれる、アドレナリン、ノルアドレナリン、コチゾールが過剰に分泌され、交感神経の働きが活発になります。

その中で最も多く分泌されるアドレナリンは、「闘争or逃走ホルモン」とも呼ばれていて、本来は、生命が危機的状態に陥った時、その危機に全力で立ち向かう(あるいは全力で逃げ切る)ために全身に行き渡るようになっています。

私たちが感じるストレスの多くは、実際に生命が危機的状況にさらされる類のものではありませんが、ストレスを感じるたびに、それと似たような反応が起きていることは確かです。

実はこのアドレナリンに、腸内に棲む悪玉菌(大腸菌、ウェルシュ菌、サルモネア菌)の増殖を促進させる働きがあることがわかっています。

ストレスと腸内細菌に関する事例


ロシアで、宇宙飛行中の飛行士の腸内細菌を調べたところ、大腸菌やウォルシュ菌などの悪玉菌が増加していて、ラクトバチルス(乳酸菌)やビフィズス菌などの善玉菌が減少していたという検査結果が報告されています。宇宙飛行という多大な精神的ストレスにさらされたため、交感神経が活発に働き、アドレナリンが過剰分泌され、その結果、悪玉菌が増えたのではとも考えられます。

アメリカのNASAの研究でも、訓練中に過度のストレスがかかる状況に置かれた宇宙飛行士の腸内細菌の状態を調べた結果、悪玉菌が異常に増えていたということが明らかになっているようです。

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