腸内細菌とアレルギーの関係について

悪玉菌が多いとアレルギー(アトピーや花粉症)の原因になる

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アレルギー


腸内環境のバランス、すなわち腸内細菌の善玉菌と悪玉菌のバランスは、アトピーや花粉症などのアレルギー症状とも密接な関係があります。善玉菌の多い腸内環境では、アレルギーが発症しにくく、逆に悪玉菌の多い腸内環境は、アレルギーが発症しやすくなります。そのメカニズムについて、さらに詳しく見ていきましょう。

アレルギーは免疫システムの誤作動で発症する


免疫システムは、私たちの身体に生まれつき備わっている防御システムのことです。この免疫システムのおかげで、私たちの身体は、外部から侵入してきた細菌やウィルスから守られ、健康な状態を維持できています。

免疫システムは、免疫細胞によって機能しています。免疫細胞にはいくつかの種類があって、それぞれが役目を持っています。

1.NKナチュラルキラー細胞

先陣を切る部隊として、細菌やウィルスなどの外敵の侵入を常に見張っていて、見つけるとすぐさま攻撃してやっつける役割があります。多くの外敵は、この段階で排除されます。

2.マクロファージ(貪食細胞)

細菌や異物の侵入を24時間絶えず見張っていて、見つけると、そのことを後続部隊に知らせる役目を果たしています。前衛部隊だけでは、防御しきれず情勢があやしくなったときなどに、応援を頼むといったニュアンスです。

3.ヘルパーT細胞

いわば司令塔で、精鋭の後続の部隊に属する免疫細胞たちに「攻撃せよ」という指令を出す役目があります。

4.キラーT細胞

ヘルパーT細胞の指令を受けて攻撃する後続の免疫細胞です。

5.B細胞

ヘルパーT細胞の指令を受けて、抗体(攻撃するための強力な武器)を作ります。

これらの免疫細胞の中で、アレルギーと強くかかわっているのが、上記の ヘルパーT細胞とB細胞です。アレルギー反応は、ヘルパーT細胞からの指令が適切に伝わらず、B細胞が攻撃するための武器(抗体)を作りすぎてしまうことが一要因となっています。

では、なぜヘルパーT細胞からの指令がうまく伝わらくなってしまうかといいますと、それこそが、腸内環境のバランスとも深く関わってきているようなのです。

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悪玉菌が免疫システムを誤作動させる?


悪玉菌そのものが、直接免疫システムに働きかけて誤作動を起こさせるわけではありません。しかし、悪玉菌が優勢な腸内環境では、善玉菌の力が弱まり、免疫細胞たちもうまく働けず、互いの連携に支障が生じやすくなるので、結果的にそういった誤作動も起こりやすくなると考えられます。

免疫細胞の司令塔であるヘルパーT細胞には、Th1(1型ヘルパーT細胞)とTh2(2型ヘルパーT細胞)の2種類があり、Th2は、B細胞に適切な指示出して、外敵に抵抗する武器(IgA抗体と呼ばれるタンパク質)を作り出す働きがあります。そしてTh1は、Th2が働きすぎないように、うまく調整する働きをしています。

この武器は、過剰に生産されてしまうと、本来攻撃する必要のない物質(花粉や食べもの)までも攻撃する要因になり、結果アレルギーが発症します。

そうならないように、抑止力が働いてくれています。腸内環境が良好で、免疫システムが正常に作動しているときは、この抑止力がよく働き、アレルギー反応が抑えられます。

しかし、腸内環境のバランスが崩れ、悪玉菌が優勢になってしまうと、Th1の働きが弱まり、抑止力の働きも鈍るため、Th2の言われるがままにB細胞が過剰に武器(抗体)を作ってしまい、その結果、アレルギー反応も活発になってしまうようです。

そこで善玉菌の出番


腸内環境を善玉菌が優勢な状態に整えることで、花粉症やアトピーなどのアレルギーの発症を抑えたり、発症しても症状を緩和することができます。

善玉菌が、免疫細胞を活性化させ、ヘルパー細胞のThとTh2のバランスがうまくとれるように調整してくれるからです。

実際に、様々なアレルギー症状を緩和する効果のあるビフィズス菌や乳酸菌の存在も、様々な実験結果から明らかになっています。

例えば、ビフィズス菌BB536やクレモリス菌FC株、L-55乳酸菌、L-92乳酸菌などがそれに該当します。

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